古事記日本文化-Japanese Culture-

【面白い古事記⑥】色分け表で丸わかり!アマテラス・ツクヨミ・スサノヲの関係!他の神との関係も!

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前回は、イザナギが死んだイザナミを追って黄泉国に入りますが、
イザナミの死体を目の当たりにしたイザナギが、
イザナミたち黄泉国の軍勢から逃げ切るお話でした。

詳しくは是非こちらをご覧ください!

黄泉国から地上に戻ったイザナギは、
黄泉国でのけがれを洗い流すことにします。
すると、たくさんの神様が生まれました!

どこから、なんという神様が生まれるのでしょうか?

今回は、

  • 穢れを洗い流したイザナミからどんな神が生まれた?
  • 三貴子はどこから生まれた?
  • 三貴子はどこの統治を任される?

に関する『古事記』の物語を話していきます!

穢れを洗い流すイザナギ

地上に戻ったイザナギは、黄泉国のけがれを落とすために
筑紫つくし日向ひむかたちばな小戸をど阿波岐原あはぎはら
衣服を脱ぎ捨てて、みそぎを行いました。

筑紫つくし:現在の九州

日向ひむか:現在の宮崎県

筑紫つくし日向ひむかたちばな小戸をど阿波岐原あはぎはら(檍原とも):現在の宮崎県阿波岐原町辺り

阿波岐原町には、森林公園などもあり、その周辺のことを指すと言われています。

阿波岐原町 · 〒880-0835 宮崎県宮崎市
〒880-0835 宮崎県宮崎市

イザナギみそぎを行うと…

  • 持ち物脱いだ衣服などから
  • 水の流れで身を清めた時の身体の垢から
  • 水中で禊を行った時に

たくさんの神様が生まれました。
順番に、どのような神様が生まれたのか見ていきましょう!

持ち物や脱いだ衣服などから生まれた神様

禊をする際に、イザナギは杖、帯、冠、腕輪などを脱ぎ捨てました。
それらから12柱の神様が生まれます。

持ち物・脱いだ衣服などから生まれた12柱の神様
杖から

ツキタツフナト衝立船戸神つきたつふなとのかみ
…疫病・災害をもたらす悪神の侵入を防ぐ結界を司る神様

帯から

ミチノナガチハ道之長乳歯神みちのながちはのかみ
…ツキタツフナトと同様に、疫病を祓う結界の神様と言われています。道中の長い旅の安全を祈る神様という説もあります。

袋から

トキハカシ時量師神ときはかしのかみ(時置師神とも))
…「袋の口を解く(開ける)」という意味であり、帰った際に袋を開け、穢れなどを解き放つ神様と考えられています。

衣から

ワヅラヒノウシ和豆良比能宇斯能神わづらひのうしのかみ
…苦しみや疫病からの回復の神様

袴から

チマタ道俣神ちまたのかみ
境界の守りを司る神様と言われています。

冠から

アキグヒノウシ飽咋之宇斯能神あきぐひのうしのかみ
厄除やくよけの神様

腕輪から
左の腕輪

オキザカル疎神おきざかるのかみ

オキツナギサビコ津那芸佐毘古神おきつなぎさびこのかみ

オキツカヒベラ津甲斐弁羅神おきつかひべらのかみ

右の腕輪

ヘザカル疎神へざかるのかみ

ヘツナギサビコ津那芸佐毘古神へつなぎさびこのかみ

ヘツカヒベラ津甲斐弁羅神へつかひべらのかみ

※奥疎神・辺疎神…「海岸から遠く離れる」という意味

※奥津那芸佐毘古神・辺津那芸佐毘古神…「渚(海岸)」の意味

※奥津甲斐弁羅神・辺津甲斐弁羅神…「沖と渚の間を司る」という意味

つまり、この6柱は
沖合までの海の流れを司る神様と考えられています。

緑文字は、独神ひとりがみ
青文字は、男神

身体の垢から生まれた神様

イザナギが水の流れで禊をした時に、身体から垢が流れ落ちました。
その垢から神様が5柱生まれます。

水の流れで身を清めた時に、身体の垢から生まれた5柱の神様
災いの神様

ヤソマガツヒ八十禍津日神やそまがつひのかみ

オオマガツヒ大禍津日神おおまがつひのかみ

禍津日神まがつひのかみとは、いわゆる「災厄」の神という意味です。

災いを消す神様

カムナオビ神直毘神かむなおびのかみ

オオナオビ大直毘神おおなおびのかみ

イヅノメ伊豆能売いづのめ

こちらの3柱は、穢れを払い、まがを直す(流す)神様たちです。

青文字は、男神
赤文字は、女神

水中で禊を行った時に生まれた神様

イザナギは、禊を水中でしましたが、
水の中の異なる3つの場所から、それぞれ2柱、合計6柱の神様が生まれます。

水のからは…

  • ソコツワタツミ
  • ソコツツノヲ

からは…

  • ナカツワタツミ
  • ナカツツノヲ

(水の表面)からは…

  • ウハツワタツミ
  • ウハツツノヲ

が生まれます。

そして、ちょうど緑文字の神様と青文字の神様をそれぞれ
綿津見三神わたつみさんしん住吉三神すみよしさんしんと呼びます。

水中で禊を行った時に生まれた6柱の神様
綿津見三神

ソコツワタツミ底津綿津見神そこつわたつみのかみ

ナカツワタツミ中津綿津見神なかつわたつみのかみ

ウハツワタツミ上津綿津見神うはつわたつみのかみ

住吉三神

ソコツツノヲ底筒之男神そこつつのをのかみ

ナカツツノヲ中筒之男神なかつつのをのかみ

ウハツツノヲ上筒之男神うはつつのをのかみ

この6柱はすべてが海の神ではあるのですが、細かく分けると
綿津見三神海の神様で、
住吉三神航海の神様と言われています。

緑文字は、独神ひとりがみ
青文字は、男神

ちなみに、綿津見三神ワダツミ大綿津見神おおわたつみのかみ)でも知られています。

ワダツミ

最後に生まれた3柱

そして最後に、
左眼からアマテラス天照大御神あまてらすおおみかみ
右眼からツクヨミ月読命つくよみのみこと
鼻からスサノヲ(スサノオ)(建速須佐之男命たけはやすさのをのみこと

の3柱が生まれます。

この3柱は、最後に生まれたとうとい神様として三貴子みはしらのうずのみこ三貴神さんきしんとも)と言われています。

イザナギは、この三貴子みはしらのうずのみこそれぞれに
高天原たかまがはら夜の世界海の上を治めることを命じました。

三貴子
  • アマテラス(天照大御神あまてらすおおみかみ
    太陽神高天原たかまがはらの統治を命じられる。
  • ツクヨミ(月読命つくよみのみこと
    月神。夜の世界の統治を命じられる。
  • スサノヲ(スサノオ)(建速須佐之男命たけはやすさのをのみこと
    海原の神。海の上の統治を命じられる。

『古事記』はここから、この3柱を中心に話が進んでいきます。

特にこの3柱の名前は聞いたことも多いのではないでしょうか?
マンガ『ナルト-NARUTO-』にも「天照」や「月読」という技も出てきます。
前回出てきたイザナミが最後に生んだ神様の「加具土命かぐつち」も技の名前として出ていますね。
海外の方も知っている存在がどんどん出て来たお話でした!

ここからどのような話になっていくのか。
楽しみですね!

まとめ

今回は

  • 穢れを洗い流したイザナミからどんな神が生まれた?
  • 三貴子はどこから生まれた?
  • 三貴子はどこの統治を任される?

についてお話してきました

みなさんの馴染みのある神様たちがどんどん登場してきて、
面白くなってきましたね!

今回の内容が、みなさんのお役に少しでも立てていれば幸いです!
「参考になった」「ためになった」という人は
ぜひ周りの友だち、家族などに教えてあげてください!

また来てね!

《オススメの日本神話の本》

可愛いイラストが多く、説明も非常にわかりやすいです。
『古事記』のストーリーはもちろん、各神様についても詳しく解説してくれています!

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