いまこのページをご覧になっている方は、
「エゴグラムをやったことがある。でも解説がいまいちわからなかった…」
という方が多いのではないでしょうか?
結果のグラフを見て
「CP」って項目が高いな〜
「A」が一番低い
ということがわかったとしても
このアルファベットはどういう意味があるんだ?
と疑問に感じている人もいるはずです。
5つの項目すべてを説明すると、量が多くなってしまうので、
今回は
- エゴグラムとは?
- エゴグラムで出てくる5つの自我状態のうち
「CP」と「NP」の特徴とは?
についてお話していきます!
特徴については、
ポジティブな側面とネガティブな側面の両方に触れながら説明していきます。
「A」「FC」「AC」については、こちらの記事をご覧ください。
「5つの自我状態すべてをまとめて確認したい!」という方は
こちらの記事をご覧ください。
一覧表も使いながら、説明しています。
エゴグラムとは?
エゴグラムとは、心理療法の一つである交流分析の理論を基に作られた、
その人の対人関係の癖や性格の特徴を把握するために使われる心理検査です。
※交流分析について詳しく知りたい方は、以下のページでより詳細に説明しています。
先にご覧になることをオススメいたします!
エゴグラムは、心理療法として使われることはもちろん、
ビジネスの場面でもよく使われています。
日本でよく使用されている「TEG 東大式エゴグラム」は、
53の質問に対し「はい・いいえ・どちらでもない」の3択で回答するものです。
エゴグラムの質問に回答することで
自分自身の自我状態(CP・NP・A・FC・AC)のどれが高く、どれが低いのかを把握できます。
つまり、自分の性格や対人コミュニケーションの癖・傾向をつかむために、エゴグラムを活用します。
では、5つの自我状態のそれぞれの特徴はどのようなものなのでしょうか?
以下で詳しく説明していきます。
5つの自我状態の特徴とは?
CPとは
【CP】はCritical Parentの省略で、「批判的な親」という意味です。
特徴としては
- ⾃分の考え・価値観を正しいものとして主張する
- ほめるより、責める傾向が強い
- 「ワンマンタイプ」という印象を与えることも
なんとなく良くないイメージがあるように感じるかもしれませんが、
実はそうでもないんです。
CPのポジティブな側面
- 理想を追求する力がある
- 道徳的、倫理的な判断ができる
- 善悪をわきまえた行動をする
しっかり軸を持って、行動できる人と見ることができますね!
では、ネガティブな側面はどういうものがあるでしょうか?
CPのネガティブな側面
- 責任を追求する傾向が強い
- 他者に対して、支配的で威圧的な態度で接する
- 厳しすぎるがために、他者への批判をよくする
- 物事を偏った見方で捉えてしまう
上のイラストのような
まさに「頑固親父」の悪いイメージが詰め込まれた感じですね。
では、これらの特徴がある【CP】がエゴグラムにおいて
高かったり低かったりした場合はどのように解釈できるのかを見ていきましょう!
CPの得点が高い人
- リーダーシップがあり、人の先頭に立つことが得意
- 強い正義感・責任感を持っている
- 秩序・ルールを重んじる
- 曲がったことが嫌い
- 批判的な態度で人に接する(「~すべきだ」「~でなければならない」)
- 理想を追求しすぎて、頑固になる
社長やリーダーになる人に、よく見られる特徴です。
ただ、このCPの特徴が度を越してしまうと…
権力的で攻撃的な態度で人を見下すという
言動に発展することがあります。
それ自体が悪いことではありませんが、
意図せず損をすることもあるので注意が必要です。
CPの得点が低い人
- 融通が効く
- のんびりしている
- 批判する力に欠ける
- 無責任で規律を守らず、物事にルーズ
- 人の言葉に左右されやすい
- 目標意識が低く、努力することが苦手な傾向
自分で率先して行動をするというより、
周りに合わせることが得意な一方で、
何かに打ち込むことは苦手という特緒があります。
NPとは
【NP】はNurturing Parentの省略で、「養護的な親」という意味です。
特徴としては
- 他人を励ましたり、お世話をすることが得意
- 物事に寛容(心が広い)で、優しい
- 「過保護、世話焼き」という印象を与えることも
こちらは「優しい」というキーワードもあり、良いイメージが強いですが、
果たして、どういう特徴があるでしょうか?
NPのポジティブな側面
- 包容力・温かさがある
- 養護的で保護的な行動をとる
- 他者への思いやりや愛情がある
物事が良くても悪くても、それを受け入れて行動ができる人と言えます!
では、ネガティブな側面はどういうものがあるでしょうか?
NPのネガティブな側面
- 甘やかす傾向が強い
- 他者に対して、過保護や過干渉になりやすい
- お世話を焼きすぎてしまう
「かわいい子には旅をさせよ」とは反対の対応をしてしまうタイプといえます。
強すぎると、自分の心配や「お世話をしたい」という思いを満たすために、
相手へ干渉しすぎてしまうこともあるでしょう。
では、これらの特徴がある【NP】がエゴグラムにおいて
高かったり低かったりした場合はどのように解釈できるのかを見ていきましょう!
NPの得点が高い人
- 親切で思いやりがある
- 親身になって世話をすることのできる面倒見のよい性格
- 優しく、温かみがある
- 自己犠牲的な行動をとることができる
- おせっかいになってしまうことがある
日本人に多いタイプとも言われています。
このNPの特徴が度を越すと…
過保護な振る舞いで、相手の自立心を妨げてしまうことがあります。
NPの得点が低い人
- 思いやりがなく、冷たい
- 拒絶的で放任的な態度をとる
- 他人のことを気にかけない
- 自分の利益のために周りを利用する
周りに合わせるよりは、自分を優先する傾向が強いといえますね!
まとめ
今回は
- エゴグラムとは?
- エゴグラムで出てくる5つの自我状態のうち
「CP」と「NP」の特徴とは?
についてお話してきました。
今回は量の関係上、「CP」と「NP」のみの説明で終わっています。
5つの自我状態の「A」「FC」「AC」に関しては
こちらの投稿で説明しています。
また、以下の記事では
5つの自我状態をすべてまとめ、
一覧表も使いながら説明しています。
是非続けてご覧ください!
今回の内容が、みなさんのお役に少しでも立てていれば幸いです!
「参考になった」「ためになった」という人は
ぜひ周りの友だち、家族などに教えてあげてください!
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